エリザベス1世 Elizabeth Ⅰ、 Elisabeth Ⅰ(英語)

 …「神は誓った」。

  cf. ヘブライ語の el 「神」と shebha 「誓い」から。 el はカナーン語で神一般を表し

  た言葉で、ヘブライ語では「力」とか「強い」という意味で使用され、やがてヤハウ

  ェを意味するようになった。 shebha はバビロニアで神聖視された数字の sheva 「七」

  に通じ、ヘブライ人もこの数字を誓いの象徴として扱ったことが分かる。英語のセブン

   seven 、ラテン語のセプテム septem (→ September 「9月(本来は7月)」)、ギリシア

  語のヘプタ hepta (→ヘプターキー Heptarchy 「七王国」)に当たる。

   『旧約聖書』中のヘブライ語人名(モーセの兄アロンの妻エリシェバ Elishebha )

  に由来。『新約聖書』でも、アロンの子孫で聖母マリアの親戚の女性エリザベト(マ

  リアの半年前に洗礼者ヨハネを生んでいる)として登場。

   リズ、リサ、リーザ、ライザ、エルシー、リブ、エリサ、リズベス、イライザ、ベス、ベティ

  などは愛称。

   イサベル Isabel はこれのスペイン語形。

    あだ名のヴァージン=クィーン Virgin Queen 「処女王」は、ラテン語の古い氏族

  名ウィルギニア Virginia に由来。